疫病退散護摩木奉納　御礼

この度、疫病退散の護摩木を御奉納いただきました皆様、誠にありがとうございました。皆様にお寄せいただいた護摩木は、護摩祈祷の際に炎にくべ、仏様に捧げさせていただきました。皆様からのたくさんの護摩木奉納によって、私達の方も励まされ、より一層祈祷に専念させていただくことができました。皆様の願いも必ずや仏様に届いたことであろうと存じます。

祈祷とは、願いに形を与える行為でございます。今回は皆さまからたくさんの疫病退散の願いをお寄せいただきました。そして、この願いこそが希望であります。現在ウイルス流行による社会不安によって、人々の心もまた、病気にかかってしまっているような気がいたします。御大師様のお言葉に、「総持の妙薬はよく一切の罪障を消し、速やかに無明の株杌を抜く。」というものがございます。総持とは真言や陀羅尼による御祈祷です。無明というのはさまざまな悩みや苦しみの根本を指します。つまり、祈りによって生まれた希望が、病んだ心を癒してくれるということであろうかと存じます。

この先厳しい時期が続いたとしても、この希望がある限り、前向きに、心穏やかに過ごしていただけることでしょう。私達の祈祷がその一助となれれば幸いでございます。改めて、この度の護摩木奉納に深く感謝申し上げます。

皆様の健康とご無事をお祈り申し上げております。
合掌
一乗院住職　佐伯　公応拝